こんにちは!飲食業界で25年、お客様の「美味しい」とスタッフの「楽しい」を追求し続けてきた飲食店経営伴走型パートナー、岡本です。
「飲食店を開業したいけど、10年続く確率が5%って本当?」「せっかく始めたお店を長く続けるコツが知りたい」
こんな悩みを抱えている飲食店オーナーや、これから開業を考えている方も多いのではないでしょうか。実は、飲食業界では「10年以内に90%が廃業する」という厳しい現実があります。
僕も現場にいたから分かります。飲食業界は参入障壁が低い分、競争も激しく、利益率も高くありません。食材やエネルギーの高騰にも大きく影響を受けやすい厳しい世界なんです。
10年後も残っている飲食店はどれくらい?気になる「生存率」の真実
中小企業庁の調査によると、宿泊業を含む飲食業の廃業率はすべての業種の中でもっとも高い5%を記録しています。一般的に、1年以内に約30%、10年以内に約90%の飲食店が廃業に追い込まれるといわれているんです。
保健所の職員によると、「飲食店が10年以上経営しているのは300軒に1軒くらい」という話もあります。特に開店後1年以内に廃業する割合が最も多く、約70%がここで終わってしまうんです。
でも、ちょっと考えてみてください。あなたの周りの飲食店は、この10年間で90%が入れ替わりましたか?
多分、そこまでではないと感じる方も多いはず。実は、この数字の背景には、私たちが知らないうちに開店し、知らないうちに閉店している飲食店がたくさんあるという現実があるんです。
要は、多くの人にとって「名前も知らないし、見たことも聞いたこともない飲食店」が、オープンしてはひっそりと閉店していっているというわけです。
飲食店が閉店する主な理由とは?
なぜ、これほど多くの飲食店が閉店に追い込まれるのでしょうか?主な理由を見ていきましょう。

業績不振と資金繰りの悪化
売上が伸びず、運転資金が不足して業績不振に陥ってしまうことは、飲食店の閉店理由として特に多く見られます。開店したばかりの頃は集客できていても、「新規顧客を獲得できていない」「リピーターが増えない」などの問題が続くと、業績は悪化します。
業績が悪化した状態では、毎月の家賃や光熱費等の支払いが滞ってしまいます。その場しのぎで銀行からの借り入れなどを行うと、借金が増えてさらに悪循環に陥るでしょう。
人手不足と労働環境の悪化
非正規雇用の人材が多いこともあり、人材の確保は飲食業界における大きな課題のひとつです。慢性的な人手不足により、従業員一人ひとりに十分な教育や研修を実施できていない飲食店も多くあります。
従業員の育成が不十分だと、サービスの質の低下につながってしまいます。労働環境が悪化し、一人あたりの業務負担が増えれば、サービスの質の改善は難しいでしょう。
人手不足で店長が毎日朝から晩まで働き詰めになり、最終的に体調を崩して閉店に追い込まれたお店。特に家族経営の飲食店では、従業員が体調不良になると、欠員を簡単に補充することは困難なんです。
世界情勢の影響を受けやすい
飲食店は感染症の流行による人流の変化や、世界情勢による物価の高騰などの影響を受けやすい業種です。特に、2020年から流行した新型コロナウイルスの影響で、営業時間の短縮や人数制限などの制約を受け、売上が激減する飲食店が増加しました。
また、円安や物価の高騰による光熱費・食材費の負担も、飲食店経営には大きな打撃です。その一方で、簡単にメニューの価格転嫁は難しいため、経費ばかりが増え利益率の低下が起こります。
こういった外部環境の変化に対応できないお店は、どんどん淘汰されていくんです。
生存率の高い飲食店に共通する特徴とは?
では、厳しい環境の中でも10年、20年と生き残っている飲食店には、どんな共通点があるのでしょうか?

生存率の高い飲食店に共通する特徴3つ
1.明確なコンセプトと独自の価値提供
長く続く飲食店には、必ず明確なコンセプトがあります。「なぜこの店を開業したのか」「どんなお客様に何を提供したいのか」という軸がブレていないんです。
一言でいうと、お店の「軸」がしっかりしているということです。
例えば、ある焼肉店では「最高級の肉を気軽に楽しめる」というコンセプトを20年間変えずに貫いています。価格帯や内装は時代に合わせて変化させつつも、提供する肉の品質だけは絶対に妥協しない。そんな姿勢がお客様の信頼を勝ち取り、長く愛されるお店になっているんです。
要は、「この店ならでは」の価値を明確に打ち出し、それを一貫して提供し続けることが重要なんです。
2.顧客との強い信頼関係構築
生き残るお店は、単に料理を提供するだけでなく、お客様との関係性を大切にしています。常連客を大事にし、一人ひとりの好みや特別な日を覚えていたり、名前で呼びかけたりするなど、パーソナライズされたサービスを提供しているんです。
あるラーメン店では、常連客のために特別なスタンプカードを作り、10回来店したら好きなトッピングを無料にするサービスを始めました。この小さな工夫が口コミを呼び、新規のお客様も増えたんです。
お客様を「一見のお客様」で終わらせず、「常連様」に育てる仕組みづくりが、長く続くお店の秘訣なんです。
3.数字に基づいた経営判断
生き残る飲食店は、感覚や勘だけで経営判断をしていません。売上、原価率、人件費率などの数字をしっかり把握し、データに基づいた意思決定を行っています。
特に重要なのは「どんぶり勘定」からの脱却です。日々の売上や経費をきちんと記録し、月次で損益計算書を確認する習慣を持っているお店は、問題点を早期に発見し、対策を打つことができます。
ある居酒屋では、ABC分析を導入して人気メニューと不人気メニューを可視化しました。その結果、原価率の高い割に注文数の少ないメニューを見直し、利益率を5%も改善できたんです。
数字を見える化することで、感覚ではなく事実に基づいた経営ができるようになります。これが長く続くお店の共通点なんです。
飲食店の生存率を長期的に上げ続けるための具体的な戦略
飲食店を10年、20年と続けていくためには、味やサービスの良さだけでは不十分です。立地や初期投資、人材の定着率、時代への対応力など、「経営の土台をどう築くか」が生存率に大きく影響します。
ここでは、数多くの飲食店が競合ひしめく中でも、長期的に生き残っているお店に共通する具体的な戦略を、現場目線でご紹介します。
生存率の高い飲食店が行っている3つの具体的な戦略
1.適切な立地選びと初期投資の抑制
飲食店の成功を左右する大きな要素の一つが「立地」です。しかし、一等地は家賃も高く、初期投資も膨らみがちです。
生き残るお店は、必ずしも一等地にこだわらず、「商圏」と「コンセプト」のバランスを考えた立地選びをしています。例えば、駅から少し離れていても、独自の魅力があれば、わざわざ足を運んでくれるお客様を獲得できるんです。
また、初期投資を抑えることも重要です。過剰な内装費や高額な厨房機器は、開業後の資金繰りを圧迫します。必要最小限の設備でスタートし、売上に応じて徐々に投資していく方が、長期的な経営には有利なんです。そういう意味で言うと居ぬき店舗からスタートすることも初期投資をだいぶ抑えることが出来ます。
あなたの店の未来を考えると、華やかな開店よりも、地道に続けられる経営基盤を作ることが大切です。
2.スタッフ教育と働きやすい環境づくり
長く続くお店は、スタッフの教育と働きやすい環境づくりに力を入れています。人手不足が深刻な今、良いスタッフを確保し、長く働いてもらうことは経営の安定につながります。
具体的には、明確なマニュアルの作成、定期的な研修、給与アップの理由提示などが効果的です。また、シフト管理の効率化や休憩スペースの確保など、働きやすい環境を整えることも重要です。
スタッフの誕生日には必ずシフトを調整して休みにする、という取り組みをしていた会社がありました。こういった小さな配慮が、スタッフのモチベーションアップと定着率向上につながっています。
人財は飲食店の最大の財産です。大切に育て、長く活躍してもらうことが、お店の継続的な成長につながります。
3.変化への柔軟な対応力
10年以上続くお店に共通しているのは、時代の変化に柔軟に対応する力です。消費者のニーズや市場環境は常に変化しています。その変化を敏感に察知し、適応していくことが生き残りのカギとなります。
例えば、コロナ禍ではテイクアウトやデリバリーに素早く対応したお店が売上を維持できました。また、SNSの普及に合わせて、インスタ映えするメニューや店内装飾を取り入れたお店も若い客層を取り込むことに成功しています。
ただし、変化に対応するといっても、お店の核となるコンセプトはブレないことが重要です。時代に合わせて形を変えながらも、お店の本質的な価値は守り続ける。
この「不変と変化のバランス」が、長く愛されるお店の秘訣なんです。
まとめ:飲食店を10年続けるために大切なこと
飲食店が10年続く確率は5%程度と言われる厳しい世界ですが、生き残るお店には共通点があります。
明確なコンセプトと独自の価値提供、顧客との強い信頼関係構築、数字に基づいた経営判断、適切な立地選びと初期投資の抑制、スタッフ教育と働きやすい環境づくり、そして変化への柔軟な対応力。これらを意識して取り組むことで、長く続くお店を作ることができるんです。
飲食業界は確かに厳しい世界です。でも、だからこそやりがいがあるんです。お客様の笑顔や「おいしい!」という言葉を直接感じられる、素晴らしい仕事だと思います。
一緒に、強くて愛されるお店を作っていきましょう!あなたの店の未来を、応援しています。
もし飲食店経営でお悩みがあれば、ぜひ飲食業界で25年、「美味しい」と「楽しい」を追求し続けてきた飲食店経営伴走型パートナー岡本にevisu公式LINEにてご相談ください。
岡本優
飲食店経営伴走型パートナー
もう、一人で悩まない。
あなたの店の「右腕」になります。
利益改善、集客強化、人材育成、オペレーション改善まで、
経営のあらゆる課題に、オーナー様と同じ目線で
共に答えを見つけ出します。
現場力とマーケティング力を掛け合わせた、
evisuだけが提供できる継続的なパートナーシップです。
飲食店の課題の答えは、すべて現場にあります。
私の仕事は、その答えをオーナー様と共に見つけ出すこと。
飲食業界で25年、お客様の「美味しい」とスタッフの「楽しい」を追求し続けてまいりました。株式会社サッポロライオン「銀座ライオン」にアルバイトにて入社後、ひたすら経営と現場に没頭する中で、新宿店、そして800席を超える銀座本店の総支配人を拝命。
赤字店舗の再建を託される機会も多く、お客様とスタッフ双方の満足度向上を軸としたアプローチで、全ての担当店舗を黒字化へ導いた経験は、私の大きな財産です。
しかし、多くの飲食店が未来に不安を抱えている現状を目の当たりにし、この経験を業界全体のために活かしたいという想いが日に日に強くなりました。そこで2025年、株式会社evisuを設立。25年間現場で培ったリアルなノウハウを、同じ志を持つ経営者の皆様と分かち合い、共に困難を乗り越えるパートナーでありたいと考えております。
「楽しくなければ飲食店ではない」を信念に、皆様のお店が笑顔で溢れる場所になるよう、全力でサポートいたします。
